「人工知能」時代に、人の命の重みをどう考えるか

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デトロイトのモーターショーは、「自動車各社のトランプ対策」に関心が集まってしまった。ただ、いま業界で最もホットな話題は、電気自動車の改良と、自動運転車の実用化だろう。すべての車が自動運転車に置き換われば、車VS車の交通事故はほとんどなくなるかもしれない。車VS自転車、車VS歩行者の事故も相当数、減ると期待されている。

ただ、移行期は様々なトラブルの発生が予想される。

多くの人が懸念しているのは、やはり事故時に自動運転車がどういう反応をするのか、ということだと思う。例えば、走行中に歩行者が飛び出してきた場合、自動運転車に搭載された人工知能(AI)はどう判断するのか。

  • ハンドルを切らずに急ブレーキで対応。歩行者は亡くなる可能性が高いが、車に乗ってる人たちは軽傷または無傷で済む
  • ハンドルを右に切れば、木に衝突する。歩行者は無事だが、車に乗ってる人は死亡または大けがをする
  • ハンドルを左に切れば、海に転落。歩行者は助かる。車に乗っている人が助かるかどうかは、転落後の反応速度による

こういう場合は、やはり車に乗っている人の身の安全を優先することになるような気がする。いくら高性能のセンサーやカメラでも、車の前に飛び出してきたのが人間なのか、鹿やキツネなのか瞬時に見分けることは難しいのではないか。体温を感じ取ったり、間接の動き方とかで判断できるようになるのだろうか。

次のようなケースもあり得る。運転手:男性(30歳) 助手席:男性の父親(60歳) 後部座席:男性の息子(5歳)と男性の妻(25歳)の4人が乗っている車に、人間が運転するトラックが突っ込んでくることが分かったとする。人工知能(AI)はどのような回避行動を取るのか。

  • 運転手を優先・・・とにかく運転手の安全を最優先する
  • 人数を優先・・・助かる人数を優先する。運転手が犠牲になっても、他の3人が助かるならその道を選択
  • 子供を優先・・・未来のある子供を優先する行動を取る。高齢者と現役世代なら、現役世代を優先する
  • 母子を優先・・・子供と母親を残すためにベストの選択を行う

考え方によってはどれもあり得る。事前のプログラミングで、どういう回避行動を取るのか設定することも可能になるだろう。ドラゴンクエストの「ガンガン行こうぜ」「いのちだいじに」「じゅもんつかうな」みたいですな。効かない敵に「ザラキ」を連発するのやめて下さい。

何が言いたいのかというと、「今まで人間がとっさに判断していたことをコンピューターに任せるとどうなるのか怖いね」ということだ。誰もが納得できる選択というのはなかなか難しいが、多くの人が「AIは正しい判断をしたよね」と思えるような仕組み作りを期待したい。人工知能業界が斜陽産業化するのは、遠い先だろうなあ。うらやましい。

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