ダボス会議っていったい何なの(上)

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スイスで世界経済フォーラムの年次総会が始まった。いわゆるダボス会議である。今年の目玉は、中国の習近平・国家主席が参加することらしい。3年前の2014年には安倍首相も参加。そのときの発言内容は、首相官邸のホームページにアップされている。

将来リンク切れになるかもしれないので、一部を引用したい。

「アベノミクス」と、私の経済政策は呼ばれています。誰が名づけたのかは、知りません。自分の名前を呼び続けるのはちょっと抵抗がありますが、ここは、この言葉を使わせてください。

日本経済は、長く続いたデフレから、脱け出ようとしています。今年は、春に賃上げがあるでしょう。久方ぶりの賃金上昇で、消費が伸びます。日本の財政状況も、着実に改善し、財政健全化の軌道に乗りつつあります。

既得権益の岩盤を打ち破る、ドリルの刃になるのだと、私は言ってきました。 春先には、国家戦略特区が動き出します。向こう2年間、そこでは、いかなる既得権益といえども、私の「ドリル」から、無傷ではいられません。

TPPは、私の経済政策を支える主柱です。欧州とのEPAも進めます。日本はこれから、グローバルな知の流れ、貿易のフロー、投資の流れに、もっとはるかに、深く組み込まれた経済になります。外国の企業・人が、最も仕事をしやすい国に、日本は変わっていきます。

日本の資産運用も、大きく変わるでしょう。1兆2000億ドルの運用資産をもつGPIFについては、そのポートフォリオの見直しを始め、フォーワード・ルッキングな改革を行います。成長への投資に、貢献することとなるでしょう。

法人にかかる税金の体系も、国際相場に照らして競争的なものにしなければなりません。法人税率を、今年の4月から、2.4%引き下げます。企業がためたキャッシュを設備投資、研究開発、賃金引上げへ振り向かせるため、異次元の税制措置を断行します。

いまだに活用されていない資源の最たるもの。それが女性の力ですから、日本は女性に、輝く機会を与える場でなくてはなりません。2020年までに、指導的地位にいる人の3割を、女性にします。

目指すべき方向性については、おおむね間違ってないと思うが、このときからの3年間で、どこまで実施できたかというと、微妙だ。経済政策を支える主柱であるTPPは、トランプ米大統領の誕生で発効が難しくなっている。日本銀行による金融緩和政策にも、限界が見えてきた。少子高齢化はどんどん進み、経済にかつての勢いはない。どうやって目に見える効果を出していくのか、3年前の自身の発言を振り返りつつ、ダボスで再び発信してもらいたいものだが、今年は不参加のようで残念だ。

いわゆる先進7か国(G7)のリーダーは、それぞれ課題を抱えている。

  • 米国のトランプ大統領は、選挙戦の時の言動を大統領になってからも貫き通せるのか。国際社会との摩擦はどうなのか。
  • 英国はメイ首相の下、EU離脱交渉に突入する。移民規制強化でEUとの対立は必至
  • フランスは5月の選挙で大統領が決まるまで事実上の政治空白が生じる
  • イタリアは、昨年12月にレンツィ首相が退陣。後任のジェンティローニ首相の手腕は未知数
  • カナダのトルドー首相はイケメンだけど、国際社会における指導力はまだまだ
  • メルケル首相は、秋に選挙を控え、権力基盤が揺らいでいる

こう考えると、安定した政治基盤を持ち、それなりの発信力のある政権トップというのは、安倍首相くらいしか見あたらない。米大統領選の結果、2017年は本当に不安な幕開けになった。暴走するトランプ氏を抑えられる可能性がある人物が見あたらない。トランプ~プーチン~習近平の3人が仲良くするような時代になったら、どうなってしまうのか。安倍首相の奮闘に期待したい。

ダボス会議のことを書くつもりが、すっかり脱線してしまった。次の記事でダボスについて書いてみたい。

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